リウマチの足の変形
関節リウマチは、免疫の異常によって関節の内側で炎症を起こし、腫れや痛みを引き起こす病気です。進行すると手指や足指(趾)の変形を引き起こすこともあり、変形を予防する為にも足に合ったインソールと靴が必要です。
原因
関節リウマチの原因は、まだ充分わかっていませんが、指の付け根など関節(MP関節)の炎症による関節破壊が足指の変形、外反扁平足などを引き起こします。
症状
リウマチ足では、足のあらゆる関節に変形、症状がおこる可能性がありますが、主に外反母趾やハンマートゥ(写真を載せる)の足指の変形と、外反扁平足がよくみられます。また、それに伴い足裏のタコ(胼胝)や魚の目(鶏眼)ができ、痛みや歩行障害を起こします。
正しい歩行ではヒールは後方外側からすり減りますが、扁平足に伴う歩行の変化では、ヒールの後方真ん中から内側にかけてすり減る方が多いです。また、アッパー(甲革)のつま先の部分が変形した足指に押され、出っ張ったり盛り上がったりすることもよくあります。
靴とインソールで出来る事
変形が軽度でも重度でもインソールや靴の調整は有用です。軽度では変形の進行を予防するために、足元をしっかりと支え、足の裏の偏った圧を避け、理想的なフィッティングを目指し、特に足指の圧迫を防ぎます。
インソール
変形が軽度の場合は立体的なアーチサポートのついたオルトマイスターインソールで変形の進行を予防します。
タコや魚の目がある場合には、痛みが生じている方も多いのでタコや魚の目にかかる負担(体重)を軽減してあげる事はもちろん、アライメントの崩れを補正し、偏った足の裏の負担を分散するよう加工したカスタムインソールがお勧めです。
変形が強い、もしくは関節が固くなってしまっている場合は、サポート力が強く、足の型から作製するフルオーダーインソールがお勧めです。
アッパー(甲革)、靴底
変形した足指、関節を圧迫しない為、出来るだけフィッティングのあった靴である事は、もちろん、アッパーが当たる指の付け根などの部分は十分に伸ばしてあげる事が重要です。
ローリングソールは歩行を助け、負担を軽減する事が出来るので、変形が強く、関節が固まってしまっている、足の負担をうまく分散出来ない状態の足にも有効です。このローリングソールはリウマチ足によくできるタコや魚の目にも非常にお勧めです。
また、極度の扁平足の場合、内踝辺りにかかる過度の荷重を支える為、靴底の幅を内側に拡幅(フレア加工)する事も重要です。